舌やほっぺなど、お口の中を頻繁に噛んでしまう場合、何か根本的な問題が隠れている場合があります。今回はお口の中を噛んでしまう原因と対策についてご紹介していきます。
口の中を噛む原因と対処法
お口の中を噛む主な原因とその対処法は次のとおりです。あまりに頻繁に噛むとその部分が口内炎になってしまったり、ひどいケースだと口腔癌を発症してしまうこともあるので、あまり問題を放置しないようにしましょう。
疲労・体調不良
疲労や体調不良など、体のコンディションが悪い時、あごの運動の制御がうまく行われにくくなり、うっかり噛んでしまいやすくなります。通常時であれば、頬や舌を噛ないような顎の動きを脳が記憶して自然にコントロールされていますが、疲労時や体調不良時だとうまく働きにくくなります。
【対処法】
休息を十分に取り、体調を整えましょう。
噛み合わせが低くなった
歯は使っていくうちにすり減り、年々と噛み合わせが低くなってきます。そうすると頬の肉がたるみ、ほっぺの内側の噛みやすくなってしまいます。これは入れ歯の場合も同様で、古くなるとすり減り、噛み合わせの高さが低くなることで、口の中を噛みやすくなります。
【対処法】
歯がすり減りやすくなる大きな原因として歯ぎしりがあります。日常的に行っていると、歯が大きくすり減ってしまうことになります。歯ぎしりは自分で止めることが難しいため、就寝時に歯ぎしりから歯を保護するマウスピースをつけることをお勧めします。
入れ歯を使い続けて頬を噛みやすくなってきた場合には、噛み合わせが低すぎる可能性があるので、その際は作り直しをお勧めします。
被せ物の形が変わった
新しい被せ物や新しい入れ歯を入れたばかりの頃は、お口の感覚が形に慣れておらず、噛み合わせに馴染むまで、うっかり頬や舌を噛んでしまうことがあります。
【対処法】
多くの場合、新しい被せ物や入れ歯の形に体が慣れてくると、脳が自ずと噛まなくなるような動きをするようになりますので、そう心配することはありません。ですが、場合によっては上下の歯の位置関係があまり良くなくて頬や舌が巻き込まれやすくなっているケースもありますので、いつまで経っても口の中を噛むような場合には、そのような原因を疑った方が良いかもしれません。
加齢に伴うもの
加齢とともに頬がたるみますが、頬の内側も同様にたるむため、頬の肉を噛みやすくなります。
【対処法】
お口の周囲の筋肉を鍛えるエクササイズが効果的な場合があります。
噛み合わせの不正
歯並びがガタガタだと、頬や舌、唇を噛みやすくなります。
【対処法】
明らかに歯並びが原因の場合は、歯並びを整えると問題を根本的に解決できます。歯並びが悪いと、歯や歯茎の健康にも良くないので、そういう意味でも矯正治療はお勧めです。
顎関節症
顎関節症で顎の関節にズレたり、噛む筋肉がうまく働かないと、口の中を噛んでしまうことがあります。
【対処法】
顎関節症の治療をお勧めします。
肥満による肉の張り出し
太ると頬は内側にも張り出してきます。その影響で頬の内側を噛みやすくなります。
【対処法】
肥満は体にも良くありませんので、ダイエットをすることをお勧めします。