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コラム

2023.07.11

歯の本数が少ない・・・?歯の先天性欠損とは

歯は全て生えてくるものかというと、決してそうとは限らず、歯の数がもともと生まれつき足りないケースもあります。生まれつき備わっていない歯のことを「先天性欠損歯」といいますが、日本小児歯科学会が2007年〜2008年に行った調査によれば、およそ10人に1人の割合で永久歯が先天的に欠損しているということがわかりました。

そして、このような歯の先天性欠損のある子どもはだんだん増加傾向にあるということも言われています。歯の先天性欠損とはどのようなものか、詳しく見ていきましょう。

先天性欠損歯の場合に困ること

見先天性欠損歯の場合に困ること先天欠損歯が起こる場合、1〜2本というケースが多いようです。ですが、稀には多数歯の欠損が発生する場合もあります。
本来、正常な歯の本数は乳歯で20本、永久歯で28本(親知らずは含まず)ですので、それ以上もともとの本数が少なければ先天性欠損歯がある可能性が高いと言えるでしょう。
先天性欠損歯があっても、特に問題を起こさないケースもありますが、本数や起こる場所によっては歯並びが崩れてしまったり、審美的な問題を起こしたり、噛むのに支障をきたしたりすることがあるため、お子さんのうちから経過を見ていくことが望ましいと言えます。

先天性欠損歯はどこに現れる?

先天性欠損歯のほとんどは永久歯に起こります。乳歯でも起こる場合がありますが、0.5%くらいの稀なケースとして現れます。先天性欠損歯が頻発する場所は、側切歯(真ん中から数えて2番目の前歯)と第二小臼歯(前から数えて5番目の歯)です。そして、下の方により起こりやすい傾向があります。

先天性欠損歯の原因

先天性欠損歯がなぜ起こるのか、この明確な原因はわかっていませんが、次のようなことが原因として考えられています。

・遺伝によるもの
・薬物の副作用によるもの
・全身的な病気の影響
・妊娠時の栄養不足によるもの
・歯の退化現象として起こったもの

など

先天性欠損歯、どうやって調べる?

先天性欠損歯、どうやって調べる?先天性欠損歯があるかどうかは、歯医者でレントゲンをとればすぐにわかります。大抵は、お子さんの時期で生え変わりの際に問題があり、レントゲンを撮って判明することが多いようです。
「子供の歯は放っておいても生えかわる」「子供の歯がひどい虫歯になっても永久歯があるから大丈夫」、というように考えて油断していると、後で困ったことになる場合もあるので、できれば定期的に歯医者を受診し、ちょっとした異常がある場合に早く見つけられるようにしておくことが大切です。

先天性欠損歯があった場合、どう対処する?

先天性欠損歯の対処法としては次のようなことが挙げられます。

■乳歯をできるだけ大切にする

永久歯でもともと備わっていない歯がある場合、その場所に生えている乳歯は、その後に生え変わってくれる永久歯がないことになりますので、その歯を出来るだけ大切にする、ということが大事になってきます。

しかし、永久歯がなくても、乳歯の歯根はだんだんと吸収し、ある程度の年齢(30−40代)くらいになると脱落してしまうことがほとんどです。もし抜けてしまった場合には、その後に別の対処法を行なっていくことになりますが、抜けるまではできるだけ虫歯をつくらないように、大切にしていきましょう。

■人工歯を入れる

先天欠損で隙間が開いた部分には、ブリッジや入れ歯、インプラントといった人工歯を入れる場合がほとんどです。ですが、成長期の段階では、ブリッジやインプラントといった治療はまだ行えませんので、10代で乳歯が抜けてしまった場合には、ひとまず入れ歯を入れてかみ合わせのバランスを保っておき、成長が止まったらブリッジやインプラントで治療を行う、ということが一般的です。

■矯正治療をする

矯正治療で歯並びを整えるという選択肢もあります。その際、先天欠損が多い場合には、指定医療機関で治療を受ける場合に限り、保険適用で矯正治療が行える場合もあります。

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